登山口を出発
ブナ林の登山道
 懸念された台風は過ぎ去り、長期予報では絶好のタイミングだった。前泊した大白川にはたくさんの登山者が入っていた。天気が良すぎるためか、日が暮れたら気温が急にものすごく下がってきた。私は車中泊したが、夜中に防寒用にもってきたフリースやヤッケを全部着てもまだ寒さはおさまらないくらいだった。かなり寝不足だったが、出発予定時刻としていた6時に登山口を出発した。昨夜の満天の星からみても、今日はドッピーカンの天気になることが予想された。やっと白山頂上に立ってアルプスの景色を眺められるだろうか。
ダケカンバの登山道
別山の峰
 登山道は歩きやすい道だったが、しょっぱなから急な階段があり厳しかった。それでも前回の合戦尾根の時のように、汗が目の中に入ってくることはなかった。さすがに季節が夏から秋に移ったためだろう。標高1,600mくらいまでは、登山道脇にブナの樹が目立った、それを過ぎるとダケカンバに変わった。そしてやがて左手前方に雲一つ無い真青な別山尾根がきれいに見えてきた。

御前峰と剣ヶ峰
素晴らしい眺望の登山道
 かなり高度はあがっていくが、景色に見とれてしんどさはほとんど感じない。気持ち良すぎる登山道を登って行く。やがて、今日の目標である御前峰とその右には剣ヶ峰が並んで早くも見えてきた。まるで双子峰のようだ。地図に載っている大倉山を探したがピークがわからなかった。
大倉山避難小屋
三方崩山の向こうに北アルプス
 やがてコースタイムどおりに大倉山の避難小屋に到着できた。小屋の向こうには白山の両峰があいかわらず仲良く並んでいた。ここから少し下り、登り返しとなるところが、今回のコースでは一番辛かった。それでも、右手に目をやれば、三方崩山の向こうには綺麗に北アルプスの山並みが眺められ、辛さも何処かへ消えてしまった。
急坂の登山道
御前峰をバックに
 きつい登り道を進んで行くと、やっと勾配が緩やかになり、御前峰が間近に見られるポイントにでる。ここでみんなで写真を撮り合う。私も御前峰を背景に1枚撮ってもらった。あいかわらず、空には全く雲がなく、青く澄みわたっている。頂上からどんな景色が見られるのだろうと期待がふくらむ。
室堂センターが見えた
御前峰を眺めて
 分水嶺と思われる尾根を過ぎるとわずかの間ハイマツ帯となり、やがて赤い屋根の山小屋が見えてきた。やっと室堂センターに到着。頂上アタック前にみんなで腹こしらえする。遅くとも16時までには登山口に帰着したいので、ここまで長い休憩はとっていなかったが、さすがにここでは長めの休憩をとる。
 登山道で出会った花と実
晴天の平瀬道 白山御前峰をピストン
 そしていよいよ頂上へ出発。天気さえ良ければこれほどスッキリと頂上が見えることがわかった。先行の登山者や既に頂上に立つたくさんの登山者もはっきりわかる。そして気持ちよく登って行くとコースタイムより早く頂上に立てた。何年か前にここを登った時は、ガスがきつく、足下しか見えなかった記憶がよみがえる。
 頂上はたくさんの登山者だったが、道標のところで交替で記念写真を撮った。そして、恒例のバンダナショットも撮ってもらった。天気がいいのでピントもピッタリ合ったアップ写真となった。頂上では山の同定をみんなでした。左から時計回りに剣岳、立山連山、北アルプス連山(槍、穂高、乗鞍)、少し離れて御嶽山、恵那山、右手には我が伊吹山、蓬莱山、武奈が岳までも見ることができた。
 すぐ前には剣ヶ峰や大汝峰その下にはお池が、振り返ると別山から三ノ峰へと続く尾根が。あまりの眺望に時の過ぎるのを忘れてしまう。思う存分に頂上からの眺望を楽しみ、赤い屋根の室堂センターに下る。帰りもコースタイムを短縮できた。そして来た同じ道を戻る。行きでは撮らなかった植物や樹木の写真も撮った。さすがにお花の季節は終わっていたが、ヒキオコシやリンドウ、トリカブトなど秋の花はまだ残っていた。
 帰りもほぼコースタイムどおりだったが、大倉山避難小屋を過ぎたあたりから、私の左膝が痛み出しペースダウン。予期したことではあったがちょっと辛かった。最近の運動不足が1,450mの標高差1日登山には厳しかったようだ。それでも目標としていた16時の10分前に登山口に下りてこられた。念願の白山リベンジ登山を果たせた歓びがわいてきた。改めて晴天下の山歩きの快感を実感した山行となった。
ヒロハツリバナ カメバヒキオコシ  コブシ
コケモモ コマユミ クマノミズキ
マツムシソウ ナナカマド ナツハゼ
オオカメノキ リンドウ   シラタマノキ
ツリバナ ツルニンジン  ツルリンドウ
タテヤマアザミ トリカブト ヤマハハコ
県境稜線を下る
ダケカンバ登山道を下る
北アルプス方面の眺望
頂上を下る
頂上の登山者
大汝峰とお池
頂上に向かって登る
登頂バンダナショット
今回歩いたコース(トラックログ)
 9月には3連休が2回あるので、その後半の連休を使って、久しぶりに白山を登る計画を立てた。過去、夏場に福井県側から2回登った白山は何れもガスっていて、眺望は無かった。コースも岐阜県側からなら、大白川に前泊すれば日帰りピストンできることがネットで検索した山行報告にたくさんあがっていた。何時かリベンジしたいと思っていた。ただ標高差が1,450mもあるので、体力的に限界になった場合は途中で引き返すことも考慮に入れた。

【日 時】 2011年9月24日(土)
【行き先】 白山・御前峰
【天 気】 快晴
【メンバー】 萌えさん、杣さん、Yさん(囲炉裏外)、シャラ

【コース・タイム】
   大白川登山口    6:00  
   (スタート)
   大倉山避難小屋   8:25
   室堂センター    10:15
               10:45
   御前峰頂上     11:20
               11:55
   室堂センター    12:15
                12:30
   大倉山避難小屋  13:40
   大白川登山口着  15:50
    (ゴール)