今回歩いたコース(トラックログ)
天生峠の朝
登山口より出発
 地元の山歩き仲間で飛騨の籾糠山へ行こうという話がまとまり、前日夕方出発、夜は天生峠で1泊し、早朝より天生湿原と登頂して帰宅する計画がたてられた。私自身は数年前のこの時期にカツラ門までは行っているのでなんとかその先の頂まで行きたいという思いと、もう一度木に着生している珍しいスズムシソウ(ラン)を見たいという思いで出発した。
天生湿原の木道
ササユリの蕾もある階段道
 天気の方は、一昨日梅雨が明けたようで下界は暑いが、峠は涼しく、登り口から6時に出発。登り始めてすぐにツレサギソウ属のランに出会う。どうもキソチドリのようだ。天生湿原では春のリュウキンカやミズバショウが終わり、ニッコウキスゲの天下の模様。湿原の中を細かく観察すると、赤いサワランや青いタテヤマリンドウを見つけることができた。
カラ谷分岐
生い茂る植物の道
 湿原の登山道沿いにはササユリが咲いていて、蕾もたくさんあり、これからも咲きそうだ。湿原を過ぎてカラ谷分岐のあたりで前回もたくさんあった終わりかけのサイハイランに出会う。そして、木の上には今回の目的だった着生したスズムシソウを見つける事ができた。カメラのレンズを望遠に付け替えてなんとか写真を撮った。この後も、サンカヨウは終わっていたが、キヌガサソウ、ヤグルマソウ、カラマツソウ等々花のオンパレードだった。
カツラ門へ
木平分岐
 カツラ門まで花の観察でかなりの時間がかかった。前回はここまでだったが、この後にも株数は少ないが、素晴らしい株のショウキランやコケイラン、ノビネチドリと次々とラン科の花に出会う事ができた。また、沢沿いには、オオバミゾホオズキ、クワガタソウ、ズダヤクシュが咲いていた。やはりここはなかなか素晴らしい花のコースだ。
登頂写真
頂上よりの眺望
 スローペースがたたり、頂上まで4時間かかってしまった。それでも標準の1時間遅れくらいだろう。頂上からの視界は悪く、北アルプス等は見えなかった。頂上で昼食をすませ、早々に下った。帰りは木平分岐から木平湿原をまわって帰ることとなっていた。期待していた木平湿原には植物は少なく、新たな花はツマトリソウくらいだった。
 コースで出会った花々(ラン科の花を除く)
天生峠から天生湿原経由籾糠山へ
 帰りに下った木平コースは植物は少なかったが、ブナやダケカンバの原生林となっていていい雰囲気のコースだった。行きのカツラ門のコースと違ってかなり迂回しているようで、カラ谷分岐まで時間がかかった。
 湿原の入口にはベンチがあり、先行者が休憩していた。そしてニッコウキスゲの花が咲き誇っていた。なかなか絵になる素晴らしい風景。写真をとって反対のコースを進む。湿原の中を観察していると、またツレサギソウ属のランがあった。こちらは、コバノトンボソウらしい。
 そしてやっと峠の登山口まで戻ることができた。登りの時は時間が早かったので、不在だった係の方に森林環境整備推進協力金を払って下山した。このコースは花がたくさん見られる、7月に登っても素晴らしいコースだと思った。帰りは白川郷の風呂で汗を流し帰路についた。久しぶりになかなか充実した山歩きを楽しむ事ができた一日だった。
タテヤマリンドウ ヒメヘビイチゴ  トリアシショウマ
ササユリ ニッコウキスゲ ヤブデマリ
キヌガサソウ ヤグルマソウ カラマツソウ
オオバミゾホオズキ アキノタムラソウ   ツマトリソウ
クワガタソウ ゴゼンタチバナ  ツクバネソウ
反対のコースで帰着
天生峠へ帰着
天生湿原のベンチで
湿原はニッコウキスゲが満開
カラ谷分岐まで帰着
帰路のコースの確認
帰路は木平湿原経由で
ブナの原生林を
【日 時】 2011年7月10日(日)
【行き先】 天生湿原・籾糠山
【天 気】 曇り晴れ
【メンバー】 杣さん、囲炉裏外2、シャラ

【コース・タイム】
   天生峠登山口   6:05  
   (スタート)
   天生湿原      6:50
   カラ谷分岐     7:40
   カツラ門       8:15
   籾糠分岐      9:35
   籾糠山頂上  10:05 10:40
   木平分岐      11:10
   木平湿原      11:55
   カラ谷分岐     12:40
   天生湿原      13:30
   天生峠登山口着  13:40
    (ゴール)
 
  コースタイムはおおよそのタイムです。
 やっと帰着したカラ谷分岐でプライベート写真を1枚撮ってもらった。さすがにちょっと疲れた表情。後は天生湿原を行きと反対のコースをたどって帰るだけとなった。
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