紅葉の涸沢・行き残した奥穂高岳へ
今回歩いたトラックログ(10月9日のみ掲載)
涸沢朝の風景T
涸沢朝の風景U
 昨年は涸沢の紅葉が素晴らしかったとマスコミでかなり報道されたこと、最近の世代をこえての登山ブームなどのせいで、この3連休にいったいどれくらいの登山者が涸沢に入るのか、大混雑を予想していたが、予想のとおりものすごい人が涸沢に入ったようだ。昨日4時前にテント場に着いた時点でほとんどその場所がないくらいにたくさんのテントが張られていた。期待の紅葉は4年前の秋に来たときと比べてもかなり彩りが悪く、感動するような印象はない。
奥穂に向けて出発
すごい涸沢のテント群
 それに加えて昨夜はかなり温度が下がったようで、フライシートにたくさん霜が付いていた。しかしこの天気は文句のつけようがないくらい素晴らしく晴れわたっている。朝陽が昇り、穂高の峰々が照らし出される頃になると、登山者が一斉に今日の行動をする。下山する人、北穂へ向かう人、そして奥穂へと。それにしてもすごい人波だ。
登り口の分岐
頂上に向かって
 今日はサブザックに必要な荷物のみ入れて奥穂をめざす。荷が軽いのはなんといっても嬉しい。朝はゆっくりしていたので、奥穂高岳と標識のあるところからの登り初めは8時をまわってしまった。ナナカマドの紅葉がくすんでしまっているのは、早く温度が下がりすぎて葉の組織が壊れてしまったせいとか。
稜線を背景に
トラバース道で録画
 今一な紅葉と大混雑を差し引いてもこのお天気は素晴らしい。空に全く雲がなく、青一色。テント場からも穂高岳山荘が肉眼でもはっきりわかった。空気も澄んでいるからだろう。奥穂と涸沢岳をバックに写真を撮ってもらう。たしかに本来の赤いはずのナナカマドの紅葉が茶色になってしまっている。
ザイテングラートに取り付く
青空にヘリも飛ぶ
 涸沢小屋からの道と合流し、ザイテングラートに取り付く前のトラバース道でビデオ撮影をしていた、何かのニュースにでもあがるのだろうか。空を見上げるとヘリが三機も飛んできた。空からこの大混雑を偵察しているのだろうか。やがてザイテングラートに取り付くところまできた。ここで最初の小休止。これからが本格的に岩場の登りに入る。
ザイテングラート鎖場で渋滞
穂高岳山荘到着
 ザイテングラートで一カ所鎖場があり、そこがカーブになっていて、登りと下りの登山者を交通整理する方がいないため、かなりの渋滞となった。すべてこの人の多さが原因なんだが。コースタイム的にはおそらく30分くらいのロスで穂高岳山荘に到着することができた。そしてそこには奥穂へと登る登山者が列をつくっていた。一瞬辟易したが、すぐに列に並んだ。
梯子の下で渋滞
笠ヶ岳方面の眺望
 奥穂登山口の北岩壁は一日中日が当たらない上に、風がきつく、待っている間中、持ってきた衣類全部着ても寒かった。指先が凍えたので、カイロを握って手袋をはいた。岐阜警察?とネーミングのある黄色いヤッケを着た人が、この難所で交通整理をしていた。2カ所に梯子と鎖があり厳しい場所であった。過日に降った雪が岩に少しこびりついて残っていて少し怖かった。
北アルプス峰々を背景に
ジャンダルムT
 何とか登りは1時間待ってこの難所を通過できた。登り切って奥穂への尾根道に出るとご褒美に素晴らしい眺望が開けた。右手には笠ヶ岳、後方左に涸沢岳、右に北穂、真ん中に槍。思わずこのポイントで写真を撮ってもらう。何という素晴らしい景色。前方にはあのジャンダルムがその奇怪な姿を現した。たくさんの登山者の姿も見える。
奥穂頂上
ジャンダルムU
 そして間もなく目的の奥穂頂上に着いた。たくさんの登山者なので、順番に標識のある岩積みの頂に立って記念写真を撮ってもらう。今回はすべてはこのために重いテントを担いで来たのだから。最高の天気の中で登頂できた達成感は大きい。ただこの山の頂上では背後の素晴らしい山々がアングル的に入らないのが残念だ。
上高地下界
前穂高岳
 頂上では360度の写真を撮った。さらに近づいたジャンダルム。その左の尾根は前穂へと続いている。こちらからもたくさんの登山者が登ってくる。何時の日かこちらのコースも歩いてみたい。下界には梓川の流れが見え、遠くには乗鞍岳の山並みが望める。どれだけ眺めていても見飽きることのない景色。そんなポイントにいることの歓びをいつも感じる。


【日 時】 2011年10月8日(土)、9日(日)、10日(月)
【行き先】 北ア・奥穂高岳
【天 気】 快晴
【メンバー】 杣さん、シャラ、囲炉裏外1
【コース・タイム】

10/8 上高地BT出発  8:20
    明神         9:15
    徳沢        10:30
    横尾        11:50  12:40
    本谷橋       13:40
    涸沢テント場   15:50

10/9 涸沢テント場出発  8:15
    穂高岳山荘      11:00
    奥穂高岳     12:35   12:50
    穂高岳山荘      14:10
    涸沢テント場帰着   16:30
10/10 涸沢テント場出発  5:50
    本谷橋          7:00
    横尾           8:40
    徳沢           10:05
    明神           11:20
    上高地BT帰着     12:20
涸沢岳頂上の登山者
下りも渋滞
 帰りも難所での渋滞が予想されるので早々に頂上をくだる。下りではずっと涸沢岳、槍、北穂の頂を眺めながらの贅沢な道行きだ。涸沢岳の山頂にもたくさんの登山者がはっきり見える。一昨年夏に登った時にはガスで何も見えなかった涸沢岳がこんなにはっきりと見えるとは。帰りの難所でも黄色のヤッケの人がかわらず交通整理してくれていた。ご苦労様だ。
ザイテングラートを下る
涸沢テント場に帰着
 おかげで、往きよりも短い時間で通過できた。そんな時間でも登る人がいた。穂高岳山荘の宿泊者なのだろう。予定より時間が遅くなってしまったので、穂高岳山荘でゆっくり休憩して登頂の祝杯をあげる予定を変更して、すぐにザイテングラートをくだった。この岩の道は下りでも歩きにくかった。かなり疲労して4時半に涸沢テント場におりてこられた。すぐに涸沢ヒュッテの生ビール、名物?おでんをアテにみんなで乾杯をした。今日は時間がないため、行動食のみの食事だったので、ビールが体全体にしみわたった。これも山でしか味わえない一つの歓びだ。さあ明日は下山するだけだ。
9月の連休に白山を登ったメンバーで、10月の連休をつかって、紅葉の涸沢と穂高1座の登頂計画がもちあがった。この時期の涸沢は大混雑が予想されるので、涸沢でテント2泊しょうということになった。中間日に登る穂高は奥穂の方を強く希望した。一昨年の夏に北穂から涸沢岳のコースを縦走したが、この時は奥穂までは行けず、何時の日かに行き残した奥穂に登りたいと考えていた。
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