長い南谷の林道を進むとやはりいたるところで道が崩れていた。なんとかコース取りを考えて無事帰着することができた。途中の沢沿いの木には立派なアケビがはじけてぶら下がっていたが、眺めるだけで取ることはできなかった。今日の下見の目的は達成できた。これで積雪期に今日の林道から登頂し尾根を下りるコースでスノーハイクを企画することもできるし、山スキーでトライすることもできる。来シーズンそんな雪山を楽しみたいと思った。

　かなりいたんでいるが、シチクレ峠の標識の立っているポイントに到着する。ここから南谷に下る。以前の記憶はかなりうすくなっているのでＧＰＳの軌跡を頼りにたどって下る。沢が近くなってくるとかなりの激下りとなる。なんとか４０分ほどで沢のポイントに下れた。この辺りも台風の影響で荒れているように思える。無事に出発点まで戻れるだろうかと一抹の不安がよぎる。

　ゆっくり食事をして、下山を開始した。下山コースは前に周回したときに下った南谷と決めていた。前のトラックログをＧＰＳにアップしてきたので道を誤ることはないので。途中ビユーポイントでは蛇谷ヶ峰から比良山系の山並みが綺麗に眺望できた。そして花は終わっていたが、地味なラン科のミヤマウズラもいつもの場所で見つけられた。いつか花の咲いている時に見てみたい。

　これはダメかと頭をよぎったが、冷静に迂回ポイントを探して乗り越えられた。それからは崩れた個所もなく、順調に高度をかせぐことができた。やがて右手には何回か登った桜谷山のピークが綺麗に見えてきた。そして林道が終点となり、いよいよ尾根への取付き道を探した。はっきりとした踏みあとはないので、ＧＰＳと地図をにらんで登れる傾斜の斜面をコース取りして登った。

　この３連休、せっかくいい天気なのに、野暮用ばかりあり、やっと最後の日が自由になったので、前から考えていたコースで百里ヶ岳へ登ることにした。ちょっと気になっていたのは、９月の台風の影響がどうなっているかということだった。もし林道が崩落でもしていて行けなければ行けるところまで行こうと家を出た。何時もの木地山集落の空き地に車をデポしすぐに出発。最初の南谷北谷の分岐を北谷方向へ進む。

　頂上までの尾根の登り道に高島トレイルのコースを示す黄色いテープを見つけた。そしてブナ林の急な登り道を１５分で頂上に到着できた。頂上には数名の登山者がいたので、登頂の恒例バンダナショットを撮ってもらってから昼食タイムにした。天気が良く青空が映えた写真になった。百里ヶ岳登頂はこれで１０回目くらいになるのだろう。

　標高差で70mくらいでなんとか高島トレイル（江若）尾根に取付くことができた。厳しいだろうと予想していたのでほっとした。取付きポイントは頂上から木地山峠側に少し下った予想していたとおりのブナ林帯だった。小休止を兼ねてブナ林をバックに写真を撮った。杉の植林帯は面白くないが、ブナ林帯はほんとに気持ちがいい。赤く綺麗なツルリンドウの実も見つけた。

　予想どおり分岐を少し進んだところで道が崩れているところが出てきた。ここはそれほどでもなく簡単に迂回して進めた。やがて北谷をそのまま行って木地山峠へと続く道と、頂上近くまで連なる林道の分岐に着く。ここで道を間違うと今日の目的が達せられない。林道の方へと進む。木地山峠への道よりこちらの方がかなり歩きやすそうだ。道幅も広い。ただ植林地帯なので樹木は杉の木ばかりで面白くはない。ところが、林道を少し入ったところで道がかなり大きく崩壊しているところに遭遇した。