早月尾根から念願の剱岳登頂

【日 時】 2015年9月21日(月)22日(火)
【行き先】 剱岳(2,999m)
【天 気】 曇り晴れ
【メンバー】 シャラ

【コース・タイム】
21日馬場島登山口(スタート) 7:40
    1,800m標識      12:00
    早月小屋着        14:00
   
22日早月小屋出発       5:00
    剱岳頂上          8:10
                    9:00
    早月小屋         11:50
                   12:30
    馬場島登山口(ゴール) 16:50
さすがにお昼近くになると少しガスが出てきた。3時間ちかくかかって早月小屋まで下りてこられた。小屋で預かってもらっていた荷物をまとめ軽食をとって最後のコースを下る。しかしこの下りが今回一番苦しかった。早月小屋までで精力を使い果たし、ピストンなので景色が変わるわけではなく、激下りの上、岩や木の根に悩まされ、膝も痛みだし、4〜5回も転びヘロヘロで馬場島登山口に5時前に何とか到着した。それでも晴天下で岩稜の山の頂に立てた達成感は計り知れなほど大きく嬉しかった。この時期にこの山を選択したのは大正解だった。

頂上で50分も過ごし下山にかかる。2,200mの下りだ。この行程では下りこそが核心かもしれない。天気はますます良くなっているようで、下山道がはっきり見え、登りは暗くて気が付かなかった途上の紅葉が綺麗だった。特に岩稜をバックにしたナナカマドの紅葉は圧巻だ。

早月小屋到着
早月小屋が見えた
赤線は今回歩いたトラックログ
 今年のSWは5連休となるようだ。退職した身には関係ないけれど、どうもお天気は良くなりそうなので、19日、20日と自治会の用事を終えてから一つの念願だった剱岳登頂を実行に移した。百名山を狙うならこの岩山を避けて通れないので。それなら体力があるうちにと思った。
 頂上からは360度の山が望めた。もちろん富士山も見えた。手前に別山から雄山へと続く迫力の山並。右から薬師岳その奥に未踏の黒部五郎と笠ヶ岳。手前に水晶岳の尾根。さらに左手に穂高連山と槍が綺麗に望め、時がたつのを忘れた。朝食を弁当に変えてもらった昼食を食べた。
立山室堂と薬師岳
 早月尾根はかなりの急登で岩や木の根がはびこりとても歩きにくく苦しい。ただ植物もあったので登りは気が紛れた。下りは地獄だろうと想像する。コース途上には杉の巨樹や小さな池もあり、飽きることはなかった。早月小屋手前は紅葉も始まっていてとても良い雰囲気だ。
ナナカマドの見事な紅葉
下山
雷鳥が1羽で
登頂記念写真
 剱沢への分岐を過ぎると頂上へ続く尾根に出た。頂上には多くの登山者が見えた。どピーカンの下で登頂が果たせそうだ。慎重に進むとすぐ頂上に着く。多くの登山者の順番を待って登頂記念写真を撮ってもらった。背景には立山連山と槍・穂高がうまく入った。素晴らしい写真だと嬉しくなった。初のヘルメット写真だ。
剱沢からの分岐
岩稜へ続く道
 そして右手には立山室堂と鎮座するように薬師岳が見えてきた。登山道ハイマツのわきに1羽の雷鳥を見つけた。どうもメスのようで、単独行動していたようだ。岩場の手前で気持ちが和んだ。そしていよいよ岩稜本番の登山道へと進んで行く。天気は昨日より良さそうできっと頂上からの眺めは最高だろうと期待が膨らむ。
立山の向こうに槍、水晶
間もなく頂上
 小屋には午後2時に到着した。この日の夕食は4部制となっているようで、私はトップバッターの4時半からとなった。さすがに早朝出発者が多い山なのだろう。食事は写真のようにボリュームには欠けるが、和風で個人的にはとても気にいった。この料理には日本酒だろうと注文したら富山の地酒で美味しかった。
山小屋の夕食
巨大杉
紅葉と岩の登山道
 以前からいろいろとネット検索して登山コースを検討していた。岩稜歩きは好きではないので、コースは長くなっても、裏の早月尾根からピストンで頂上を目指すことに決めた。その場合は尾根の途中にある早月小屋に泊まり、翌日早朝より頂上アタックし、その日のうちに2,200mを登山口まで下るしかない。前日は北陸道のPAで仮眠し、馬場島の登山口を7時40分にスタートできた。「試練と憧れ」の碑を見て気持ちを奮い立たせた。
核心場所
 早月小屋はさっぱりした山小屋で、混雑もさほどでもなく、快適だったが、何時もの通りあまり寝られなかった。朝は4時に起き、予定していた5時に未だ暗い中、出発した。間もなく空が白み始め明るくなってきた。紅葉の登山道の先には岩稜の尾根が望めた。
始まった紅葉と早月小屋
 やがてこのコース上で唯一足場にボルトが打ち込んである核心のポイントにさしかかった。ボルトに足を置いて進むとそんなに危険な感じではなかった。その後も鎖場がつづいたが、大した事はなかった。
朝日が登って
雲海に沈む夕日
「試練と憧れ」の碑