行き残した燕岳へ 合戦尾根をピストン
今回歩いたトラックログ
中房温泉登山口
第1のベンチ
6日の土曜日は昼間に用事があったので、その日の夜便の「さわやか信州号」で長野県穂高駅前まで乗った。バスの座席は半分強くらいしかうまってなかったので、快適な夜行バス便となった。それでも熟睡はできなかった。予定通りバスは4時半に穂高駅に到着。そこから中房温泉まで5時05分の始発バスに乗るつもりをしていたが、タクシーの営業で相乗りを勧められて、人が揃ったのでそれに乗って中房温泉まで行った。
木漏れ日の登山道
第3のベンチ
おかげで30分以上朝の時間が稼げ、予定より早い6時過ぎには登山口を出発する事ができた。多くの登山者と共に懐かしい合戦尾根を登って行く。前回の下りはテントを担いでいたが、今回は小屋泊の予定なのでテントは持ってこなかった。さすがにこの尾根をテントを担いで登る体力は今はない。
ガスってきた
合戦小屋まで7分
いつものとおり途中に咲いている高山植物を撮りながらの登りのため、コースタイムはかさむ。北アルプス三大急登のこの尾根の登りは厳しいので、ゆっくりと登っていく。2回の小休止をとって気がつくと合戦小屋まであと7分という表示のところまで来ていた。登り口では良かった天気もこの辺りではかなりガスってきた。
合戦小屋到着
今回は名物スイカを
3時間半かかって合戦小屋に到着。それにしても体調が悪いのか、ここまでよく汗をかいた。汗が額から目の中に入ってくる。大休止を兼ねて前回は見送ったこの小屋の名物のスイカをいただくことにした。よく冷えていて甘くて美味しいスイカだった。これで800円は決してお高いとは思わなかった。
合戦沢ノ頭
岩場
30分間ゆっくり美味しいスイカを食べて気分を変えて出発。すぐに天気が良ければ見晴らしのききそうな広場(合戦沢ノ頭)に到着するが、ガスっていて何も見えない。先を急ぐと小さな岩場があり、やがて燕山荘へと続く尾根に出た。この辺りからはさらに高山植物の数が増えてきてゆっくり写真を撮りながら登った。
間もなく燕山荘へ
分岐にて
やがて燕山荘と燕岳の分岐に着く。ガスで視界は悪いが道標前で1枚証拠写真を撮ってもらった。下界が晴れていたので、この天気は予想外だ。取りあえず燕山荘前に重いリュックをデポし、サブザックに必要なものだけを詰め込んで頂上アタックに出かけた。天気が良ければ大天井の小屋まで行く予定だったが、あきらめざるえない。
ガスの中燕岳へ
引き返し地点にて
ガスの中を頂上に向かって進む。途中、コマクサが群生しているところがあり、写真を撮りまくる。そうしているうちに、少し前から雷が鳴っていたが、それが近づいてくるように思える。幸い雨は降ってこないが、無理をせず、燕岳までの半ばくらいでUターンして燕山荘まで戻ることにした。
燕山荘
綺麗な虹が(後ろは東餓鬼岳)
燕山荘で宿泊の手続きをして部屋でビールを飲んでいると、寝不足の疲れで一眠りしてしまった。「綺麗な虹が出てるよー。」という声で起こされて外に出てみると、東餓鬼岳と思われる山の前に綺麗な虹がかかっていた。そしてたちこめていたガスはかなり上がってきているようにも見えた。
ガスがあがって
再度頂上出発
思った以上にガスが晴れてきたので、今日のうちに再度頂上を登ることにした。すでに出発している登山者も多そうだ。コマクサの群生地をすぎて、さっき引き返した地点も過ぎる。雷の音はなく、雨の心配もないが、さすがに、スッキリとした視界はない。
先行の軽装登山者
頂上直下
燕岳の頂は見えるのだがなかなかたどり着かない。先行の登山者はほんとに軽装だ。散歩気分で頂上を目指しているような感じにみえる。急な階段を上りきるとやっと頂が見えてきた。そこには何名かの登山者が集まっていた。残念ながらガスっていて視界はなかった。
【日 時】 2011年8月7日(日)、8日(月)
【行き先】 燕岳
【天 気】 晴
【メンバー】 シャラ単独
【コース・タイム】
8/7 中房温泉登山口出発 6:05
第1のベンチ 6:45
第3のベンチ 8:05
合戦小屋 9:35 10:05
燕山荘 11:55
燕岳への途中
燕山荘休憩 12:30 16:00
燕岳 16:40
燕山荘泊 17:20
8/8 燕山荘出発 7:00
燕岳 7:30
燕山荘 8:10 8:35
合戦小屋 9:10
第2のベンチ 10:40
中房温泉登山口帰着 11:15
登頂
ボツになったバンダナショット
頂上は岩盤になっているため、木の道標はなく、石に頂上として2,763mが刻んであった。恒例の登頂証拠のバンダナショットを撮ってもらった。結果的には翌朝の好天下での登頂バンダナショットを採用したので、これはボツになってしまった。この後、燕山荘まで戻り夕食をすませて早めに眠りについた。明日はさらに良い天気となることを祈った。
3年前、一ノ沢から常念-大天井-燕-中房温泉コースを歩いた。最初良かった天気が、燕岳手前の蛙岩の尾根で嵐のような雷雨に遭遇し、その後も天気が回復せず、唯一燕岳登頂を残してしまった。3年後の今夏、行き残した燕岳の登頂を目的に中房温泉から合戦尾根をピストンする計画をたてた。