１０月６日　吾妻山登山の記録へ

　その北温泉は山峡のひなびた一軒宿のよう。湯けむりが少し立ち込めた雰囲気はとても良く感じた。もし将来東北の温泉巡りでもする機会があれば、候補地の一つとしてインプットしておきたい。最後登り坂を上がると宿のバスが待っていてくれた。２座目も無事登頂できた。山は良い天気の日ばかりではない。

　２座目のこの日は那須岳へ。宿からは４座中一番遠く１時間半余かかってロープウェイ乗り場まで送っていただいた。残念ながら良い天気は２日と続かず、山陰沖の日本海にある台風の影響か小雨＋ガスのお天気となってしまった。今日からは３座コースの方たちとは別登山（３座コースに那須岳は入っていない。）なため、１７名隊の登山となる。

　歩きだすとかなりの強風だった。ロープウェイが動いていて幸いだった。もしとまっていたら、昨日のようにこのお天気で下から登ることになったのだろうか。視界がほとんど閉ざされた登り道も辛かった。みんな黙々と登り、最初のピーク茶臼岳まで４５分で到着できた。高さは1,915mあり、最高峰と変わらない。記念写真はガスの中で不鮮明。

　分岐から北温泉へと続く本日最長のコースを下る。途中には紅葉の見どころやプチブナ林の道となっているところもあったが、登りロープウェイで楽をした分、とにかく悪天候下の長い長い下り道には疲れた。２時間半かかって迎えのバスが待つ北温泉へと下りてきた。

　朝日岳の直下は水平の巻き道となっているようで、山側に鎖が張っていた。少し高度感がありそうだが、ガスで下方は見えない。朝日岳頂上への分岐に出るが、こんな状況でピークを踏んでも仕方ないのでパスして三本槍岳へ向かうこととなる。途中清水平と表記のある高層湿原の木道を歩く。夏場なら花も咲いていそうだが、今は何もない。

　ここからいったん下って峰の茶屋跡避難小屋へ入って休憩。雨はほとんど降っていないが、風が当たらない避難小屋での休憩は嬉しい。宿で朝食後にもらってテルモスに入れてきたお茶で昼食用のおにぎり２個のうち一つを食べる。美味しい。

　お天気は良くないが、ロープウェイは動いていたので、予定通り那須岳最高峰三本槍岳を目指して出発する。時刻は８時半となっていた。すでに出発地点の標高が1,684mあるので最高点までの単純標高差は250m弱だ。下りはロープウェイに乗らないで1,150mまで下るので、コース的には帰りの方が辛くなりそうだ。

　ここから朝日岳を巻く登山道は岩の道に変わっていった。尖がった巨大岩らしきものが前方に見えてきたが、ガスではっきりしない。急な岩の登り道には鎖もついていた。

　帰りに下る北温泉への分岐を過ぎると３０分の登りで最高峰三本槍岳山頂へ到着。眺望良しと地図に表示があるだけに風当たりは強いが、視界はゼロ。ここには一等三角点があるので、それを入れて記念写真を撮り、早々下る。